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2018.2.6
しもやけやけど/熱傷
しもやけと低温やけど増加中。
節分も過ぎ寒さがピークとなっています。
主に小学生から中学生の患者さんが「しもやけ」で来院されます。
しもやけは低温により発症し、多くは痛くて痒い症状です。指先程度の大きさで赤く腫れることもあります。ステロイド外用で症状は軽減しますが、最も重要なのが体温を奪われないよう防御することです。
患者さんのほとんどは夏用の靴を履いて来院されます。学校で指定されているのかもしれませんが「夏用」の靴では体温が奪われてしまい、しもやけになってしまいます。
行き帰りの靴を工夫すれば良いよ、と言っていたら学校内ではスリッパだそうです。床暖房でもあれば別ですが学校内でスリッパ一枚でしたら簡単にしもやけになってしまいます。あまり寒くならないこの地域の特徴かもしれませんが寒さへの備えが社会全体的に不十分に思えます。
さらにこの時期に増加するのが「湯たんぽ」による低温やけどです。
東北の大地震以来、「エコ」という名で湯たんぽが復活しました。それに伴ってそれまでほとんど見かけなかった低温やけどが増加しています。
熱いお湯でやけどをすると傷は受傷時から日々改善してゆくのですが、低温やけどでは受傷時から日々悪化して行くのが特徴です。ひどいものになると皮膚全層の壊死となります。
皮膚全層の壊死となった場合は治癒まで数ヶ月を要したり、手術が必要になる場合もあります。
低温やけどは受傷当初は痛くもかゆくもないことが多いのですがダメージは深部まで及んでおり、重症化することが多い困った傷です。
皆さん湯たんぽの取り扱いには注意しましょう。
「お布団が温まったら湯たんぽを出してから寝る」、これが基本です。