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2018.3.7

全盲の芸人さんがR-1グランプリで優勝した。

昨日、R-1グランプリというピン芸人の1位を決める大会をテレビでやっていました。優勝したのは全盲の芸人さんでした。

 

これは面白いな、と直感的に思いました。面白いのは芸の内容だけでなくて彼の活躍で世の中の人々が持つ「障害を持つ人」への考え方が変わるのじゃないか、との期待からです。僕が若い頃、障害を持つ人へイメージは世間の大方の人と同じでした。しかしあることをきっかけに大きく考え方が変わったのです。

 

以下は僕の過去ブログから。

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昔、僕が大学病院で勤務していた時のことだ。

 

その女の子はある日僕の病棟にやってきた。

高校生だったその子は生まれつき全盲だった。 

 

 

担当ではなかったので「病棟にいるな」くらいには知っていた。

 
 

ある夜のこと。

病棟で仕事をしていると、その女の子がナースステーションにやってきて「タオルを返しに来ました」という。

 
 

消灯時刻をとっくに過ぎていたので病棟の廊下はもう真っ暗だ。
気を利かせて僕はその女の子にこう言った。

 
 

「お部屋まで連れて行きましょうか?こんなに暗いから」


 

「大丈夫です。私ずっと目が見えていないから困っていないんです。」

 

その一言はとても衝撃的だった。
僕はこの子は目が不自由できっと困っているに違いない、と決めつけていたから。 

 

「そうか、この子は生まれつき見えてないから見えないことを困ったと感じたことがないのか。」


 

「障害がある人=困っている人=かわいそうな人」
という図式を勝手に作り上げていた自分が少し恥ずかしくなった。


 

手足がないと不自由そうだ、目が見えなければ不自由そうだ、かわいそうだ、と目が見えていて手足が普通に動く僕らはついそう考えてしまう。

 

 

そう考えるのはなぜか。ハンディキャップのある人は不自由で、大変そうで、かわいそう、そうやって教育されてきたから。あるいはそのような情報を一方的に見せられてきたから。

 

毎年夏にやっている24時間テレビはその代表格だろう。
今年は病気で目が見えなくなった先生を題材にして感動(しやすい)ドラマを作っていた。

 

その盲目の先生は感動を売るために存在しているわけではない。

 

どこの誰とも一緒でただ一生懸命やっていただけだ。

 

障害者でもダラダラしている人もいれば一生懸命やっている人もいる。健常者と言われる人と同じ割合ちゃんといる。

 

障害がありながらも一生懸命やっている姿から「感動」を得る、なんていうテレビ番組が30年近くも存在し続ける理由は、健常者が勝手に、障害のある人=「不自由でみじめな人、かわいそうな人」というイメージを作りあげているからだと思うのだ。 

 

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病棟の話の続き。

 

僕の案内を丁重に断った盲目の女の子は、夜の真っ暗な病棟の廊下を杖も使わず、まるで全て見えているかのようにスタスタと歩き、自分の部屋の前できっかり曲がり、正確に自分のベッドへ戻って行った。

 

目が見えない代わりに素晴らしい空間把握能力が備わっていたのだった。

 

僕が障害を持つ人を「あわれな人」だと思わなくなった出来事だった。

 

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僕はこの芸人さんのこれからの活躍が楽しみで仕方ないのです。彼のおかげで世の中の考え方が変わる気がしてなんだか嬉しくなってしまいます。

 

世間の障害者へのイメージが、障害のある人=困っている人=哀れな人、ではなくて、障害のある人=世間を構成している大多数の人とどこかがちょっと違うだけの人、になってくれると良いな、と思います。

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