今日も咲くらで

院長ブログ

2021.08.28

診療室から

たまにやってくる背中の治らない湿疹。ステロイドが効かない湿疹皮膚炎

開業してもう19年目になりますが、ごく稀にしか目にしない皮膚炎があります。一昨年までに診た人数はたったの3人。このブログで書いたらこの2年でちょっと増えて5人。

 

これは僕が若い頃大失敗して覚えた皮膚症状なのですが、

こういうの。

 

お分かりの先生はすぐ診断がつくかと思いますが、知らないと何それ?となってしまいます。

 

この診断は専門家なら一目でつかなければダメですよ(ウソウソ。ボクも昔は知らなかった)。

 

答えは「色素性痒疹」と言います。

 

教科書的にはダイエット(特に糖質制限)に関連して発症する、とありますが、この患者さんは男子学生さんでダイエットはしていません。例外もあるということですね。

 

近隣のクリニックに受診されていたのですがステロイド外用剤で一向に改善が見られない、ということで当院にやってきました。

 

色素性痒疹にはステロイドは一切無効です。一見効きそうに見えますけれど。

 

でも前の先生、なんで間違えたんだろ?

実を言うと、僕はその患者さんが前に通っていたクリニックの先生から色素性痒疹のことを教えていただいたことがあったのです。僕の患者さんが下手な治療で治らずにそちらにいきまして、その後先生からわざわざお手紙をいただいて僕の間違いを指摘してくださったのでした。このたびは弘法も筆の誤りでしたかね。僕も疲れていたりするといつも見えてるものが見えなくなったりしますから。

 

当先生に間違いを指摘されてからはもう2度と診断を間違えないぞと思いながら毎日を過ごしていましたが、かれこれ15年くらい経過した頃でしょうか、2人目の色素性痒疹の患者さんが当院にやってきまして、今度は間違いなく診断でき治すことができたことを今でもよく覚えています。

 

と、僕とは不思議な縁がある色素性痒疹にまつわる話はさておき、この患者さんはどうなったかというと、

 

ステロイド外用は一切中止して、教科書通りにミノサイクリン内服を投与したった2週間で完治しました。(色素沈着は後から抜けてきます)

 

皮膚科診療の恐ろしいところは相手を見誤ると全く異なる治療結果になってしまいがちなところです。

 

診療する側としてはとても恐ろしいところでもあり、また楽しいところでもあります。

 

この仕事をしているとちゃんと思った通り治ってるだろうかと患者さんを診察するたびに毎回スリル満点です。ほっとするしガッカリするし、色々な感情が毎日何十回も交差します。だから診療が終わるとドッと疲れますね。

 

さて今日は土曜日。朝は8時30分から開始します。早起きは三文の得ですよ。みなさまお早めにどうぞ。

 

 

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