今日も咲くらで

院長ブログ

2019.03.20

診療室から

ネットで医療情報を検索するときの注意。

ネットで医療情報を検索するときの注意点。

 

日頃ネット情報の検索に慣れていない方たちが陥りやすい、情報を検索する上での注意点を書きたいと思います。

 

 
1)検索上位の情報が正しい情報とは限らない。

手っ取り早く情報を検索できる時代ですが、あなたは検索上位にくる情報しか読まないということはありませんか?
ネットでは検索数の多い記事ほど上位に来ますが上位にあるからといって信用できる情報とは限りません。
消費者にとって耳ざわりの良い情報のみを流して稼ぐ会社(例:健康食品や美容外科、脱毛サロンなど)は検索で自社の商品やサービスが常に上位に出てくるようにSEO対策というものを行なっています。

すなわちみなさんが目にする検索事項の多くにはすでにSEO対策がなされているという事実を知らないと簡単に騙されてしまいます。

すぐに検索で出てくるから、という理由で信じるのは大変危険です。

 
2)誰が書いたものですか?

あなたの見ている健康情報は誰が書いたかを気にして読んでいますか?ネットは匿名記述が可能な世界です。もしかすると隣の家の知らないおじさんが書いたものかもしれません。
また掲示板のような一般の方同士が情報交換しているところの情報は少々怪しいです。なんとかコミュニティーとか、なんとか広場とか、○ちゃんねるとか。
そのような場では知らない誰かが別の誰かに聞いた話をそのまま掲示板に書き込んでいるだけのケースが多いです。例えばyahoo知恵袋などにある健康に関する情報や指南は読んでいて危なっかしいですね。
 

ではどのような情報を探せば良いか?
 
医師が記名付き(できれば顔写真付き)で書いている記事を探すべきです。医師は医師でも日頃患者を診療していない「〇〇博士」等が書く記事は怪しいのでバツです。現役で診察室に座って毎日診療している医師が書いた記事を読むべきです(例えば大学病院の医師や開業の医師など)。
近頃はプロのライターが書いた記事を医師が「監修」と称して出してしまういい加減な記事もありますのでご注意を。「監修」した記事は医師本人が書いたわけでなく嘘や誇張が多いので却下してください。

 
3)いつ書かれた情報ですか?
 
医療は進歩します。例えば食物アレルギーの分野ですと10年前ではとにかく摂取は禁止でしたが、今ではなるべく摂取できるように治療・指導すること、となっています。このように医療情報は日進月歩ですのでいつ書かれた記事かどうかも重要です。しかしブログ以外の記事の大部分には残念ながら書いた日付が打ってありません。
すなわちあなたが今目にしているその情報はもうカビの生えたような話かもしれません。いつの情報かをしっかり見極めることが重要です。 

  
4)他人の言うことをすぐに信用しない。自分にとって都合の良い情報のみを読まない。
 
日本人は村社会のためか他人の言うことをなんでもすぐに信用する傾向があります。
オレオレ詐欺なんていうものがはびこるのもすぐに他人を信用してしまう日本人の性質のためでしょうか。

誰かがそう言っていたから、親戚が言っていたから、近所のおばさんが言っていたから、ネットにそう書いてあったから、等々いずれの場合もすぐに他人の話を信じてはいけません。
また自分の考えに沿った医療情報だけを都合よく読むような傾向のある人もダメですね。自身にとって不都合な事実もきちんと受け止めましょう。

 

 

 

健康に不安があると調べたくなるのは当たり前です。僕だって体に変な痛みでも出たらネット調べます。

しかし得た情報を整理して取捨選択することも大切です。でも今の時代情報が多すぎでわからないですよね。

情報が多すぎてわからなくなったらプロにご相談ください。

いつでも皆さんの疑問に答えられるよう勉強しておきますので。

 

 

以上、ネットで医療情報を検索する上で大切なことを書きました。

 

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