今日も咲くらで

院長ブログ

2019.11.19

診療室から

外国での美容治療にご注意ください。

先日いらっしゃった患者さん。

 

どうやら韓国でヒアルロン酸を注射したところトラブルが起きたそうです。困ってしまって名古屋から来院されました(ご本人の許諾を得て写真を掲載しています)。

 

 

来院時はこの状態。

 

これは何が起きているかというと、ヒアルロン酸注射による塞栓です(血管内にヒアルロン酸が詰まってしまった)。

 

結果、鼻の先端や口唇の皮膚が血行障害を起こしてしまっています。

 

さっそくヒアルロン酸分解酵素を使ってヒアルロン酸を溶かす処置をしました。

 

赤線のように顔には顔面動脈というものが走っています。

 

今回のは「法令線を無理に上げよう」として水色矢印の部分の深部にヒアルロン酸を注入した結果、動脈内にヒアルロン酸が入ってしまったものと推測されます。

 

解剖を熟知している私たちは危険部位として通常注射を行わない箇所です。

 

また注射することはあっても動脈が存在するような深部には「絶対に」注射しません。

 

 

 

全く解剖学の知識がないドクターが注射をやっているとしか思えない危険な処置です。

 

 

患者さんは泣き寝入りです。言葉の壁もあり損害賠償など起こそうと思っても大変だからです。

 

 

韓国での処置は安いと聞きます。

 

行ってみた方はわかると思いますが韓国の美容外科業界は異常な競争があります(同じブロックに異常な数の美容外科が乱立しています)。結果、安くなるのでしょうが質が担保されているとは限りません。

 

画像の加工で結果を盛るのは当たり前、フェイスブック、インスタ、あらゆる手段を使って自院の実績をアピールして集客します。

 

また韓国では形成外科の素養がない即席美容外科医が多いこともお忘れなく。

 

 

ヒアルロン酸注射はきちんと解剖を理解して、理論を理解していれば大変安全な処置です。こんなことはまず起こりません。

 

 

外国での美容治療にはご注意を。今日は皆さんへの啓蒙として書かせていただきました。