今日も咲くらで

院長ブログ

2020.07.01

湿疹

アミロイド苔癬がよく治る方法。その治し方とは。

みなさまおはようございます。

以下は「アミロイド苔癬」について以前に書いた内容を改変したものです。

アミロイド苔癬治療の処方内容については全国あちこちからお問い合わせをいただくので今日は当院の処方を公開させていただきます。処方内容は文中にございます。ご一読ください。

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アトピー性皮膚炎の方などで慢性の痒みがあり、局所をずっと掻いていますと「アミロイド苔癬」という皮膚の状態に変化してしまうことがあります。

 

 

写真のようにブツブツ、ザラザラした皮膚の状態になります。痒みがあってしかも皮膚がザラザラしてくるため患者さんのQOLを大変下げてしまいます。

 

アミロイド苔癬の常識的な治療法は「強いステロイドを外用する」です。

 

ただしステロイド外用剤を強くしていっても治療には抵抗性であることが多いです。ステロイドに抵抗性の場合、紫外線療法やシクロスポリン内服を行うことがあります。

 

。。。ここまではどこでもやっているような治療です。

 

 

咲くらクリニックでは8年ほど前、偶然このアミロイド苔癬をとても簡単なお薬の組み合わせで改善させる方法を発見しました。

 

発見につながった患者さんは背中のアミロイド苔癬の方でした。例によって強いステロイド外用剤で苔癬をやっつけようとしていたのですがどうにも外用剤で副作用の「にきび」が出てしまいます。

 

そこで弱いステロイドに変えて、さらににきびで使用する軟膏を加えたところ、

 

数週間後に診たらあれほど頑固だったアミロイド苔癬が小さくなっているではないですか!

 

これは良いかも、ということで他のアミロイド苔癬の患者さんにも同様の処方を試してみたところ、次々に苔癬が平坦になっていきます。

 

それ以来、アミロイド苔癬には以下の2つのお薬を処方することにしています。

 

当院で使用しているのは「クリンダマイシン」と「ロコイドクリーム」です。

 

ごく稀に効きづらい方がいらっしゃいますが多くのアミロイド苔癬の患者さんが効果を実感する治療法です。塗る順番はクリンダマイシンが先、ロコイドを上に重ね塗り。

 

ただし苔癬の隆起が大きすぎたり皮疹が密すぎる場合や、アトピーのコントロールが悪い場合はこの軟膏療法は効きません。その場合はシクロスポリン内服やデュピクセント注射をお勧めしています。ちなみにデュピクセントは重症アトピー用の注射薬ですがアミロイド苔癬に使用しても最強です。すぐに平坦になってきます。しかし色素沈着については完全には取れません。

 

 

さて先ほどの「クリンダマイシン」と「ロコイドクリーム」ですが、いつも2つお薬を同時に処方してしまうのでどちらの薬が効果を発揮しているのかわかっていません。

 

ただ、いろんな患者さんに伺ったところ

 

どうやら「クリンダマイシン」の方が効いている印象です(まだ完全な確証は得られていませんが)。

 

この治療法では多くのアミロイド苔癬の患者さんがほぼ平坦になるまで治ります。ただし色を取るのはちょっと難しいです。

 

なぜ治るのか。正直サボっていてちゃんと薬効やら文献やら調べておりません。僕が浅学なだけでクリンダマイシンは実はもともと治す薬理作用を持っているのかも知れません。

 

もしお時間あればどなたか私にご意見、ご助言くださいな。当院インスタでもLINEでも登録していただいてご意見いただければと思います。

 

60代男性。前腕のアミロイド苔癬

上記外用治療後2ヶ月。

 

色素沈着は残っていますがほぼ平坦になっています。

 

上記の外用療法は従来のアミロイド苔癬治療の常識を覆すような治療結果です。

 

医療現場では教科書からではなく患者さんから教えていただくことの方が多いなと実感したケースを紹介させていただきました。

 

また新しい発見をすべく明日からも診療を頑張りたいと思います。

 

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