今日も咲くらで

院長ブログ

2020.08.05

診療室から

イソジンうがい薬がコロナに効く??

某知事がイソジンうがい薬について言及したところ、あちこちで物議を醸しております。

 

まとめていうと、うがい薬でコロナにかかりにくくなるという証拠はありません。

 

またすでに体内に入ったウイルスを殺菌する効果はありませんし、重症化を防ぐという根拠もありません。

 

 

さて、コロナの予防は、

 

手洗い(手から口に入るリスクを減らす)、手の消毒(手から口に入るリスクを減らす)、マスク(他人への飛沫を防ぐ)、3密を防ぐ、です。

 

うがいは入っておりません。

 

ウイルスは細菌と異なり、自分の体を持っていません。ウイルスは自立して生きていけない生物(ある意味生物ではない)で、宿主の細胞に入り込み、その細胞の機能をのっとって自分のコピーを増やします。

 

ウイルスは生物の細胞上に付着すると速やかに細胞内部に入り込み、自分の複製を作るべく活動を開始します。そして複製されたウイルスはすぐに細胞外に排出されます。

 

ですからうがいは口腔内や喉において細胞から排出直後のウイルスを洗い流すには効果があるかもしれません。

 

ただしコロナウイルスは肺の中で増殖する、と考えられているので口腔内や喉を洗い流すだけでは予防には?かもしれません。

 

ここ一番大事なのですが、今回知事が発言の根拠にしていたデータはたった40数名の患者さんから得られたデータです。データの良し悪しを示すためには統計学的なエビデンス(根拠)が必要なのですがこの人数程度では本当に有効であったかどうかというエビデンスは通常得られないものと思います。

 

大阪から何かアクションを起こしたい、という気持ちは汲みますが、エビデンスレベルの低い話をメディアを使って吹聴するようでは単なる「目立ち行為」にしか見えない可能性があります。

 

皆さんも有名人が話しているからきっと大丈夫、みたいなフェイクニュース(偽のニュース)で行動しないようにお願いします。

 

こういう時こそ保健衛生を担当する厚労省がしっかり声を上げるべきなのですが、なにやっとるんですかね。