今日も咲くらで

院長ブログ

2016.06.08

アレルギー

食物アレルギー

アレルギー診療における失敗例。その診断大丈夫ですか?

 

卵アレルギーを訴える5歳児卵を食べるとお腹が痛くなるから、そう診断されているそうです。

 

もっと尋ねてみると、幼児期に湿疹がひどくて小児科に行ったら

血液検査だけ行って「卵アレルギー」と言われ、
現在まで除去していると言います。

 
 
少しでもたべれるのですか?
と聞いたら、ほんの少しでも食べたらお腹が痛くなってしまう、というのです。
 
 
 

この子は病院で負荷試験をやっているのですが(これが一番良いアレルギー診断ですね)
 
 
茶さじいっぱいの卵のカケラでもお腹が痛くなってしまうそうです。
 
 
この年齢と与えた量から考えますと、この症状はもうアレルギーではなくストレス性の症状でしかありません。

 

幼少時から「あんたは卵アレルギーだから食べてはいけない」 
 
と言われ続けた結果、暗示がかかってしまっていて、食物を見ただけでも強いストレスを受けてしまっているのですね?。
 
 
 

もうこれでは食べてはくれません。アレルギー診断、治療としては完全に失敗のパターンです?。

 
 
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ではこのケースでは何がいけなかったのか、検証してみましょう。

 

1)診断が妥当だったか?
 
 

乳児期に治りにくい湿疹があって病院に行ったら血液検査をされて、その結果で卵アレルギーと診断された、そうです。
 
 
まずここから失敗です。
 
 
湿疹=アレルギーと思い込んでいる医者もまだ多くいますが、そもそもそこから違います。
 
 
真のアレルギー症状はすぐに嘔吐する、全身の激しい腫れなどの即時型反応であって、湿疹のような遅延型反応ではありません。ちなみに遅延型症状を正確に診断する手段はありません。
 
 
 

血液検査でわかるのは即時型のアレルギーであって遅延型の症状(湿疹)は診断できません

 

つまりこの場合、「湿疹の原因を探るのにアレルギー血液検査は本当に必要だったのですか?」ということになるのです。

 

また血液検査のみでのアレルギー診断は誤診の元です。

 

本来はプリックテストなどの皮膚試験や負荷試験を同時に施行すべきだったと考えられます。 
 

 

 

2)完全除去が必要なのか?

 

アレルギー治療の基本は除去ではなく、少しずつ与えることです。

 

少量を与え続けることで生体内にアレルギー物質に対する寛容が生まれ、だんだん治癒していくというわけです。

 

しかし自由に与えていいわけではなく、きちんと指導を受けながら与えることになります。

 

よほど重篤な症状が存在しない限り厳格な除去はオススメしていません。

 

完全除去を漫然と続けると、物心がついた頃には「自分はもう食べれない」という意識が強くなってしまい、このケースのように食べようとしただけでお腹が痛くなるというようなストレス性の症状が強く現れてしまいます。

 

症状が出ない量からごく少量から少しずつ与え続けるとほとんどの子供は5歳くらいにはほぼ治癒してきます。

 

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このようにアレルギー診断治療は最初の入り口(病院)を間違えると大変な結果になってしまいます。

 

僕が推奨する病院とは、

 

問診をきっちり取ってくれる病院。(いつどのようにどんなタイミングで症状が出たか尋ねてくれる。)

血液検査のみで診断しない病院。(皮膚プリックテストや負荷試験をしてくれる)

除去だけを指示するのではなく、どうやったら与えられるのかを指示してくれる病院。

 

少なくともこの3点を抑える必要があるかと思います?

 

我が子がこのような不幸に見舞われないように病院選びから慎重にしたいものです。