今日も咲くらで

院長ブログ

2017.11.07

乾癬の治療

乾癬の治療薬・オテズラの効果

咲くらクリニックではアトピー、ニキビのほか乾癬も重点的に治療を行っています。

 

乾癬とは原因不明で皮膚の角質がどんどん剥がれて落ちてくる慢性炎症性の皮膚疾患です。内臓が悪いなどはありませんが、皮膚がポロポロ落ちてくるのでとても見た目が悪いのです。日本には数十万人の患者さんがいると言われており、かなりメジャーな皮膚疾患です。

 

多くは外用剤がよく効きますが、重症例になりますと治療が大変です。

 

治療法は

1)ステロイド外用、ビタミンD3外用

2)ステロイド内服、シクロスポリン内服

3)紫外線照射(ナローバンドUVB、エキシマランプ)

4)生物学的製剤注射

 

が代表格です。

 

ざっくり言うと、軽症の方には1)、中等症の方には1)、2)、3)、あるいは1)、3)重症例では1)、4)という治療になります。

 

4)の生物学的製剤は重症の方にとてもよく効きます。欠点は高額なことと副作用回避のために色々と検査が必要なことです。

 

1回の自己負担額は相当な金額に登ります。どの薬剤を使用するかでも変わってきますが多くは月に5-10万円程度の自己負担になります。2)のステロイド内服、シクロスポリン内服が月に数千円の負担であるのに対し、4)生物学的製剤ではその10倍以上の金額になります。

 

4)生物学的製剤は点滴あるいは自己注射による投与方法になります。

 

また4)生物学的製剤は認定された大病院のみで投与可能となっていますので僕ら開業医は使えません。

 

つまり重症の乾癬患者さんには開業医はほぼ手出しができなかったのですが今年の2月に画期的な薬が発売されました。

 

内服薬『オテズラ』です。お手をわずらわせないからオテズラ、らしいです。ネーミングはうーん??ですね。

 

オテズラは毎日朝晩1錠ずつ内服します。中等症以上は従来ステロイド内服やシクロスポリン内服が必要でしたが、これらの薬は副作用のチェックのために頻繁に血液検査が必要でしたし、十分利かすには少々コツが必要でした。

 

その点オテズラは副作用が大変少なく、血液検査も通常必要ありません。服用のコツもありません。副作用は軟便や下痢が内服はじめの頃に起きることがありますが、次第に慣れてくる方が多いです。気になるかたは止痢薬投与で改善します。

 

先日来られた乾癬の患者さんです(本人の同意を得て掲載)。

 

 

この患者さんは全身の95%以上に病変があります。

これくらいの病変ですと通常ならここの外来での治療は無理ですと断って大病院を紹介することになるのですが、オテズラのおかげで開業医さんでも治療が可能になりました。

 

 

↓オテズラ内服2週間後です。外用も併用しましたが、驚くべき効果です。ご本人に聞くと内服3日目から急速に改善してきたそうです。

(症例はあくまで一例です。必ず同じ効果が出るわけではないことにご注意ください。)

 

 

 

オテズラの自己負担額は月に2万円弱です。決して安くはありませんが、4)生物学的製剤に比べると数分の一で済みます。オテズラは手軽さと効果の良さ、副作用の少なさ、これらのバランスが大変素晴らしいお薬です。

 

このたびのオテズラの登場は中等症以上の乾癬患者さんには大きな福音となります。

 

当院ではオテズラによる治療を数多く行っています。皆様からのご相談お待ちしています。