今日も咲くらで

院長ブログ

2021.01.19

診療室から

ネットで医学情報を検索する時の注意点

日頃ネット情報の検索に慣れていない(ネット上はガセネタが多いという事実に慣れていない)方たちが陥りやすい、ネットで情報を検索する上での注意点を書きたいと思います。

 

診察室で時々いるんですよ、

 

患者さんがお話しくてださる内容に対してこちらから医学的な間違いを指摘すると「ネットにそう書いてあったから…」という人。

だ、か、ら、それは違いますって!!

 

 

1)検索上位の情報が正しい情報というわけではない。

ネットでは検索数の多い記事ほど上位に来ますが上位にあるからといって信用できる情報というわけではありません。
手っ取り早く検索すると、上位の情報しか読まず、そこに嘘が混じっていても鵜呑みにしてしまいがちです。
ネットの世界ではSEO対策といってホームページにいろいろな仕掛けをしてわざと検索上位に来るように操作をされているページが無数にあります。

わざわざ罠を仕掛けてあるのですから賢明な方は引っかからないようにしたいものですよね。

ネットの世界はそうやってちょろくカネを稼ごうとする世界ですのでご注意を。

 

 

2)誰が書いたものですか?

あなたの見ている記事はもしかしたらどこかの素人ライターさんや素人バイトがあちこちの記事をつなぎ合わせて書いているだけかもしれません。

まとめてあって便利そうですが右と左の記事を足しただけの文章ですので、結果嘘が多く落とし穴多数です。それ誰が書いているか記名がありますでしょうか?

また素人さん同士の情報交換の場は危ないです。なんとかコミュニティーとか、なんとか広場とか、○ちゃんねるとか。
当たり前ですが素人さんが誰かに聞いた話を伝聞で書き込んでいるだけですから真実はどこへやら。ほとんど伝言ゲーム状態。親切に教えてくれているようですが、実は迷惑でしかありません。

では何を探せば良いか?

医師が記名付き(できれば顔写真付き)で書いている記事を探すべきです。医師は医師でも日頃患者を診療していない「◯◯博士」みたいな人が書く記事は怪しいので基本バツです。現在現役で診察室にちゃんと座って診療している医師が書いた記事を読むべきです。(例えば大学病院の医師や開業中の医師など)
プロのライターさんが書いた記事を医師が「監修」と称してちらっと見るだけで出版OK出しちゃうようないい加減な記事もありますのでご注意を(実際僕もそういう仕事を持ちかけられたことがあります)。医師監修という記事はまず無視しておきましょう。

 

 

3)いつ書かれた情報ですか?

医療は進歩します。例えば食物アレルギーの分野ですと10年前ではとにかく摂取は禁止でしたが、今はなるべく摂取を許可してあげることが重要である、となっています。このように医療情報は日進月歩ですのでいつに書かれた記事かが重要です。しかしブログ以外の記事には残念ながら日付が打ってありません。
手っ取り早く手に入れたその情報はもうカビの生えたような話かもしれませんよ!

 

 

4)ネットにあるネタを頭ごなしに信用しない。

日本人はお人好し。他人の言うことをすぐに信じる傾向があります。なんでも書かれたことを鵜呑みにしないこと。
オレオレ詐欺なんていうものがはびこるのもすぐ他人を信用してしまう日本人独特の性質のためでしょうか?
自分の考えに沿った医療情報だけ都合よく読むような傾向のある人もダメですね。

不都合な事実もきちんと受け止めましょう。

 

以上、ネットで検索する時の注意点でした!

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