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院長ブログ

2021.09.28

徒然日記

じゅくじゅくした皮膚が治らない。それ、膿んでませんよ。

いつか来るかな、きたら絶対載せる、と決めていた疾患がやってきました。

 

この方、指の先がじゅくじゅくしています。他院で「膿んでいる」と言われて約1か月抗生剤を投与されて治らないので当院に来られました。

 

これをどうしてブログにあげたかと言いますと、なぜかいろんなドクターが診断を「間違えているから」です。

 

このじゅくじゅくの状態を膿んでいる、などと判断するのは全くの間違いです。

 

独り言。。。今回のケースでは「膿んでいる」と診断され、結果抗生剤内服と外用が合わせて処方されて、さらに治らないからといってご丁寧に細菌培養まで提出、耐性菌がいるとかなんとか言われさらに強力な抗生剤が処方されていた、という状況でした。しかもそれが皮膚科専門医(!)の看板をかけているクリニックだったから余計始末が悪い。。はい、独り言です。

 

さて、愚痴はそれくらいにして、なぜこれを膿んでいる、と言ってはいけないか、簡単に申し上げます。

 

膿んでいる=感染症、です。感染症とは細菌などが侵入して生体に何らかの悪影響を及ぼしている状態です。

 

感染を起こしますと炎症の4徴候という状態が現れます。

 

「炎症の4徴候」とは、腫脹、疼痛、発赤、熱感のことを言います。看護師も医師も勉強する基本のきです。

 

簡単に言うと患部が腫れていて、触って痛がり、熱い感じがあるときは「膿んでいる」状態と言えるわけです。

 

上の指の写真の人は触っても痛がりませんし、熱い感じもありません。痒みとヒリヒリを訴えるだけです。

 

今回の患者さんは「膿んでいる」のではなく、「湿疹」がひどく皮膚がビラン(皮膚が壊れて浸出液が出てきてしまっている)を起こしている状態です。

 

この場合は「湿疹」ですので強力なステロイド軟膏と吸水性の軟膏を重ねて外用いたしますとおよそ1週間でツルツルに治ります。

 

とても簡単。

 

なんでこんなの間違えるの?信じられない!と思われるかもしれませんが、このような皮疹に対して抗生剤を出す医者を僕はたくさん知っています。

 

以前、四国でちょい有名なベテラン先生のところに見学に行った時も同じ光景を目にしました。

 

おいおい、そのビランに抗生剤いるんか〜?もちろん心の中の叫びです。僕はあきれてそれ以上話を聞く気にもなれずさっさと帰ってきてしまいました。

 

というわけでこれを読んでいる賢明なドクターの皆さんはこのような誤診をしないようにくれぐれもお願いいたします。

 

信用を築くのは長い年月がかかりますが信用を失うのは一瞬でございますよ。

 

今日もがんばりましょう!

 

 

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