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院長ブログ

2022.05.10

帯状疱疹

帯状疱疹が増えています。最近では予防注射「シングリックス」がとても有効です。

とある大学病院での統計ですが、ここ2年で帯状疱疹の患者さんが増えているそうです。

 

帯状疱疹とは何か?

帯状疱疹では体の左右どちらかがピリピリ痛み、水疱や赤みを発症する病気です。顔面、体幹、四肢どこでも発症します。

 

 

帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」に感染して発症する病気です。

そう。名前の通り、帯状疱疹の原因ウイルスは小さい頃にみんなかかる「水ぼうそう(水痘)」のウイルスと同じです。

 

水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると初回の感染では「水ぼうそう」として発症します。

水ぼうそうが治った後もこのウイルスは体内の神経の一部である「神経節」という部分に長期にわたり潜伏します。

(ほぼ一生涯潜伏します)

 

通常はウイルスが潜伏していても悪さをすることはありません。

しかし加齢・病気・疲れなどで抵抗力が弱くなると、潜んでいたウイルスが活動を再開して帯状疱疹として発症します。

(水ぼうそうが全身に広がる水疱であるのに対し、帯状疱疹ではなぜか半身のみの発症です。面白いですね。)

 

帯状疱疹は50歳以降で発症する人が多く、加齢とともに発症率が高まる傾向にあります。

老人だけが発症するわけではなく、水ぼうそうにかかったことがある方であれば小学生でも帯状疱疹を発症することがあります。

また加齢とともに症状は強くなる傾向にあります。

高齢の方では痛みがかなり強く、なかなかきついものがあります。一方で10代だとあまり痛みもなくケロッとしています。

 

※最近では水痘ワクチンを接種している子供がほとんどですので子供でモロに水痘を発症するパターンはほぼ見なくなりましたが、たとえワクチンを接種していても人同士の接触でウイルス感染は起きており、知らないうちに水痘帯状疱疹ウイルスに感染しています。ですから子供では水痘を経験せずいきなり帯状疱疹を発症する、というパターンが多いです。

 

水ぼうそうになったことがある方は全員帯状疱疹を発症する可能性があります。

一生のうち帯状疱疹を発症する可能性は全人口の約30%と言われています。

 

幸い僕はまだかかったことがありませんが、年齢が五十を過ぎてきましたのでこれから発症する可能性が高くなってきました。

最近では帯状疱疹の発症を高い確率でブロックする予防注射も発売されています。

 

「シングリックス」

これがなかなかすごいワクチンで、発症阻止率が50歳以上で約97%、70歳以上で約90%程度、9年間効果持続と素晴らしいスコアが並びます。

お値段は少々高く、自費で1回22,000円(当院での価格)。2ヶ月間隔で2回打ちます。名古屋市では補助金もあるそうですが安城市ではまだ。刈谷市はちょっとだけ補助もらえます。

 

お高いお薬ですが発症した時のあの痛みや苦しみを考えたら安いものかと思います。

帯状疱疹では神経痛がずっと残ってしまうことがあります。痛みがずっと残るのはなかなか苦しいですよ。

最近テレビでもやっていたそうで、当院でも問い合わせが増えていますね。

 

僕も打とうかとそろそろ思い始めました。

なってからでは遅いですからね、何事も。生命保険や火災保険と一緒。

 

予約を希望の方は外来受診時に声をかけてくださいませ。

よろしくお願いします。

 

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