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院長ブログ

2023.04.18

わきが

ワキガの手術はしてはいけない。傷跡でずっと悩むだけで何もいいことはない。

これ、何かわかりまか?

これはワキガの手術跡です(他院施術によるもの)。

気温が高くなってきますとワキガの相談が増えます。

患者さんたちはワキガ治療についていろいろ調べていって、その悩みが深いほど究極の方法、つまり手術を考えるようになります。

ただ、その手術のこと、どこのクリニックを見てもだいたい良いことしか書いてませんか?

リスクが書いてあったとしてもたった数行の文章だけです。

 

現実的にはワキガの手術後は上の写真のようなことしか起こりません。

傷跡、膿瘍(皮下の膿)、コメド(黒い点々)の数々。上の写真はまだマシなほう。

もっとひどい傷もある↓ いずれも潰瘍を形成して何年もずっと治りません。

残念ながらこの傷は一生治まることがないのです。

手術をやってもらったところに相談したら?というとみんなもう行きたくない、と言います。廃業してしまっているクリニックすらあります。

すなわち多くの人は泣き寝入りです。

またこれくらいの傷になって肝心のワキガが治っているかというと程度は軽減するもののほぼみんな再発してしまいます。

ワキガの手術は本当に罪つくりな手術である、と断言できます。

なぜこういうことを言うかというと、僕もいっぱしの形成外科医としてその昔たくさんの手術をやっていたからです。

ワキガの手術はひどい傷跡が残る上にほぼみんな再発する、という現実をみたときにこれはもうやってはいけない手術だ、と思ったからです。

 

じゃあワキガはどうやってなおすのか?

ワキガの正体は自分の発する汗とそれを食べて生活している細菌から発する臭いです。

つまり汗を抑えて細菌を抑えればたいていおさまるものです。

汗をおさえるためには保険治療としてエクロックゲル、とラピフォートワイプ、という外用薬があります。

ほかにはボトックスという注射もあります。(これがもっとも強力。しかし注射)

細菌を抑えるには抗菌剤外用がやはり「保険で」処方可能です。アクアチムクリームという塗り薬がよく効きます。

すなわち保険治療で上記のエクロックやラピフォートを処方し、同時にアクアチムを処方しておくと多くの方は気にならないレベルまで臭いを軽減することができます。

もし効果に不満があればボトックス注射を使えばたいてい大丈夫です。

他にワキガ改善にミラドライという脂腺や汗腺を破壊するマシンもあります。脂腺や汗腺が小さい軽症例には有効かと思いますが、脂腺や汗腺が発達して大きい人には無効です(皮膚をめくらないとわからないレベルですが)。

 

ここのブログでお伝えしたいことはワキガを気にしすぎて安易に「手術をしなければ」と思い込まないことです。

手術は一度やってしまうと上記のようなひどい傷を一生背負わなければなりません。

その前に簡単に安全にワキガをおさめる方法があるということをぜひ知っていただきたいと思います。

ワキガで悩んでいる方はどうぞご相談ください。

 

 

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