院長ブログ

顔の赤みの原因を見極めて治す|症状別治療法を解説

2025.12.13

顔の赤みの原因を見極めて治す|症状別治療法を解説

顔の赤みの原因を見極めて治す!
酒さ・ニキビ・アトピー:症状別治療法まとめ

顔の赤みの原因、正しく理解できていますか?

酒さ・ニキビ・アトピー…
見た目が似ていても治療法は全く違ってきます。
正しい診断で、肌は変わります。

↑【咲くらクリニック式】酒さ治療3ヶ月の経過:詳しくはこちらのブログをご覧ください。


咲くらクリニック提案 原因特定を重視した赤み治療の正しいアプローチ


「頬の赤みがファンデーションで隠せない」
「少しの刺激ですぐ赤くなる」
――そんな悩みを抱えていませんか?

「酒さだと思っていたら違った」
「何年も治療しているのに良くならない」という声は少なくありません。

実は、顔の赤みには酒さ以外にも、
脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、ニキビなど、見た目が似ている疾患が複数存在します。


原因を見誤ったまま治療を続けても、根本的な改善にはつながりません。
だからこそ、赤み治療で重要となるのが、"正しい診断"です。

今回は、顔の赤みに悩む方が多く訪れる、咲くらクリニック流
赤みの原因と症状別の治療法について詳しく解説します。


長引く赤みに落ち込むその前に!“本当の原因”を見極めよう

ファンデーションでも隠しきれない頬の赤みで悩んでいませんか?
そのような症状は「赤ら顔」と呼ばれ、顔が通常よりも赤く見えてしまう状態を指します。
常に赤みが続いたり、少しの刺激で赤くなったりするのが特徴です。
赤ら顔といわれる症状の原因の1つに「酒さ(しゅさ)」があります。

酒さとは、顔に赤みやほてり、ヒリつきなどが生じる慢性的な皮膚疾患のこと。
ただ、顔の赤み=「酒さ」ではなく、
・脂漏性皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・接触皮膚炎
・ニキビなど‥‥
似た症状の疾患も多く存在します。
さらに、ステロイド外用薬の長期使用によって起こる酒さ様皮膚炎など、
見た目が酷似しているケースもあります。
すなわち
正確な診断ができなければ、治療を続けても根本的な原因が改善されず、
再発を繰り返すことも少なくありません。


「赤みだからレーザー治療」では改善しないケースもある

顔の赤みの主な原因は、
皮膚の下にある毛細血管の拡張です。
拡張した毛細血管が肌の表面から透けて見えることで、頬や鼻周りが赤く見えてしまいます。

この広がった毛細血管にアプローチする方法としては、
レーザー治療が有用です。
血管にピンポイントで熱エネルギーを与え、拡張した毛細血管を選択的に破壊。
時間の経過とともに体内に吸収されることで、赤みが徐々に目立たなくなっていきます。
ただし、顔の赤みが炎症や皮膚疾患、ホルモンバランスなど別の原因によって生じている場合、
レーザー治療だけでは根本的な改善にはつながりません。
一時的には赤みが落ち着いたとしても、再発する可能性が高くなります。

だからこそ、咲くらクリニックでは、
赤みの原因を正確に見極めるための検査を徹底しています。

“とりあえずレーザー治療”ではなく、“なぜ赤くなるのか”を丁寧に見極めて、きちんと順を追って治療を行う。

それが、顔の赤みを改善するための本当のスタートラインです。


同じ“赤み”でもアプローチは全然違う!症状に合った治療とは

咲くらクリニックでは、皮膚の質感や炎症の程度を触診で丁寧に確認し、
目視だけでは分からない原因を見極めています。

一口に"赤み"といっても、その原因はさまざまです。
ここでは、主な原因と、それぞれに適した治療法を、
実際の診療現場でのアプローチとともに紹介します。



酒さの赤みには“根本治療”で再発の連鎖を止める

酒さは慢性的な炎症性疾患であり、一時的に赤みを抑えるだけでは根本的な改善にはつながりません。
酒さの症状が見られる患者さんの多くに微生物、特にニキビダニの関与が確認されるといいます。

このニキビダニが皮脂腺や毛穴内で過剰に繁殖すると、
炎症が悪化し、赤みやかゆみを引き起こします。

そのため、
まずは外用薬や内服薬を組み合わせてニキビダニを減らす治療を行い、
原因を取り除くことが初めのステップ。
その後、拡張した毛細血管にレーザー治療を行い、
赤みを軽減していくのが効果的なアプローチです。

また、酒さは再発しやすい疾患のため、症状が落ち着いた後も薬の継続やスキンケアの見直しなど、
再発予防を見据えた長期的な治療計画が欠かせません。
ただし、ニキビダニの採取・検査ができるクリニックは多くないのが現状です。
咲くらクリニックでは、ピンセットで皮膚を軽く押し出すようにしてサンプルを採取し、顕微鏡で実際にニキビダニを可視化して確認しています。
こうした丁寧な検査をもとに、原因を明確にしたうえで最適な治療方針を立てることが可能です。

あわせてこちらのブログもご覧ください。


ニキビやアトピー由来の赤みは見極めが改善の第一歩

酒さに似た症状を示す代表的な疾患には、
・ニキビ(尋常性ざ瘡)
・アトピー性皮膚炎    があります。

ニキビは、過剰な皮脂分泌や毛穴の詰まり、
アクネ菌の繁殖によって炎症が起こる皮膚疾患です。
炎症が強い場合には、
抗菌薬や外用薬を使用してアクネ菌の繁殖を抑え、
毛穴の角化をコントロールし、
皮脂バランスを整える治療が行われます。

一方、アトピー性皮膚炎はアレルギー性の多因子による炎症性疾患で、
慢性的なかゆみや湿疹、乾燥によるカサつきが特徴。
症状の程度に応じて、ステロイド外用薬や保湿剤を併用し、
皮膚のバリア機能回復にアプローチしながら改善を目指します。

そのため、見た目の赤みだけで判断せず、
丁寧に原因を特定することが何よりも重要です。

“酒さと診断されたけれど、後に別の疾患だと分かった”
というケースは少なくありません。

特に軽度のアトピー性皮膚炎は赤みだけが目立つため、
酒さと混同されやすいです。

重度のアトピーであれば特徴的な症状が出るため判断しやすいのですが、
軽度だと赤みだけが目立ち、酒さと誤診され、適切でない外用薬が処方されることもあります。
その結果、酒さの外用薬が処方され、症状が改善しなかったり悪化したりするケースも。

また、当院では“触診”をとても重視しており、
皮膚の質感や炎症の程度を実際に確認しながら、
原因を正確に見極めてから治療に進むようにしています。

なぜなら、
酒さは“平坦な赤み
ニキビは“大きく膨れ上がる

など、腫れ方皮膚の状態がまったく異なります。

同じ“赤み”でも、原因が異なればアプローチも大きく変わります。
肌に直接触れるからこそ得られる情報も多く、
わずかな質感の違いや熱感、乾燥の度合いなど、目視だけでは判断できないサインが隠れています。
そうした微細な変化を、豊富な臨床経験と照らし合わせながら総合的に診断していく、
それが咲くらクリニックの診療スタイルです。

「ニキビとニキビダニとの見分け方」について、こちらのブログもご覧ください。


その場しのぎじゃない、“再発させない治療”へ

酒さは、遺伝的要因や免疫異常、皮膚のバリア機能低下など、さまざまな要因が複雑に関与している疾患です。
そのため、一度症状が落ち着いても、内服薬や外用薬の使用をやめると再発してしまうことも珍しくありません。
完治が難しい疾患ではありますが、正しい治療とケアによって、日常生活に支障のない状態を長く維持することは十分に可能です。

重要なのは、表面的に赤みを抑えるだけでなく、原因そのものにアプローチし、"再発しにくい状態"をつくることです。
咲くらクリニックでは、症状が落ち着いた後の"維持ケア"を特に重視しています。

レーザー治療で赤みが落ち着いたあとも、ニキビダニが原因の赤みには、
イベルメクチンクリームを継続して使用するようお願いしています。


途中でやめてしまうと、再発してしまうケースが多いんです。
イベルメクチンクリームには、ニキビダニを殺菌殺虫する働きが期待できます。
赤みが落ち着き、肌状態がある程度改善した段階では、スキンケアを中心としたケアに移行。
赤みが出やすい方には、アメリカ製の酒さ・赤ら顔用クリーム「ロザリーブ」や
炎症やメラニン産生抑制に働きかけるアゼライン酸を15~20%配合したスキンケアアイテムが推奨されます。
最近では植物由来の成分であるバクチオールを含有したスキンケア製品も有用です。

イベルメクチンクリーム…主要成分イベルメクチン1%(国内未承認薬)

ロザリーブについては、こちらのブログもご覧ください。


紫外線対策とスキンケアで、治療効果をキープ

紫外線や温度差などの外的刺激によって、酒さの赤みが悪化するケースもあります。
外出時は日焼け止めを使用し、
刺激の少ない洗顔料・保湿剤を選ぶなど、
治療をサポートする生活ケアが大切です。


スキンケアはメイン治療ではなく、悪化を防ぐための補助。

治療後も日常の工夫を続けることが、肌の安定した状態を長く保つポイントです。
"完治を目指す"のではなく、"再発させない肌を育てる"。
それが、「咲くらクリニック」の酒さ治療に込めた想いです。


赤み治療関連ブログはこちら

PDLLAによる血管新生抑制と赤ら顔治療の可能性

赤ら顔 酒さを治す

顔の皮膚炎にニキビダニがいた場合の症状と治療薬を解説

酒さ治療における画像診断の有効性

酒さ(Rosacea)の病態と治療 ― 赤ら顔と皮膚炎との鑑別が重要な慢性炎症疾患

それ、酒さじゃなくて「ニキビダニ」かも?治らない赤みに潜む原因とは

赤ら顔・酒さ・毛細血管拡張にノーリス


咲くらクリニックで赤みの原因を見極める!まずはカウンセリングで相談を

ー症状に合わせた正しい診断と治療が、赤み改善の近道

顔の赤みは、見た目が似ていても原因はさまざまです。
酒さ、ニキビ、アトピー性皮膚と、それぞれ炎症のメカニズムが異なるため、効果的なアプローチも変わってきます。
「何を試しても良くならない」と感じている方の中には、原因に合わない治療を続けているケースも少なくありません。
咲くらクリニックでは、触診や顕微鏡検査などを通じて原因を丁寧に見極め、一人ひとりの症状に合わせた治療計画を立てています。そして、一時的に赤みを抑えるだけでなく、再発しにくい肌づくりを目指した長期的なサポートを行っています。

「もう隠す赤みとはサヨナラしたい」と思ったときこそが、診断を受けるタイミングです。
赤みに関するお悩みなら、ぜひ当クリニックまでご相談ください。

タグ一覧
全て表示する
icon
料金を調べる
icon
予約する
完全予約制