院長ブログ

PDLLAによる血管新生抑制と赤ら顔治療の可能性

PDLLAによる血管新生抑制と赤ら顔治療の可能性

だいぶまとまってきたので発表。

咲くらクリニックでは酒さ赤ら顔治療研究をたくさん行っています。

世間では、赤み=レーザー、のような図式がすっかり定着しております。レーザーとは対象物の色によく吸収される波長の光を当ててることで熱を発生させ、その熱で対象物を焼く装置です。すなわち色が濃いうちはよく効きますが、色が薄くなると効果が出ません。

ですから赤みにレーザーが効くのはある程度薄くなるところまでであり、何十回ものレーザー照射はあまり意味をなさないということになります。

では薄くなった赤みをどうするか?

これはなかなか難しい問題です。

薄い赤みには色に関係なく電気抵抗で血管を焼けるニードルRFや免疫反応を利用する注射PN製剤(リジュラン、プルリアル等)が期待できます。

今回私たちが注目したのはPDLLAによる赤み治療です。PDLLAはジュベルックやレニスナの名前で発売されている製剤です(国内未承認薬。医師の個人輸入です。)

PDLLAは免疫反応の一部に働きかけ、血管増生を抑える作用があります。

論文を見つけました。

Suk Bae Seo et al :J Cosmet Dermatol. 2024 Dec;23(12):3993-3998.doi: 10.1111/jocd.16556. Epub 2024 Sep 9.

Poly-d,l-Lactic Acid Via Transdermal Microjet Drug Delivery for Treating Rosacea in Asian Patients

この結果を参考に、PDLLAをキュアジェットを用いて皮膚に導入しますと、このように数回の治療で赤みの軽減を認めました。

どのくらいの割合で有効かはこれからの調査課題ですが、かなりの割合で改善することが実臨床でわかっています。

またまとめて報告しますね。

赤ら顔治療は色が濃いうちは簡単、薄くなってからが難しいのですよ。

まだまだ勉強と工夫を頑張ります🌸

では今日も良い一日を。

全院で対応可能です。(大阪院は7月中旬以降から)

(出典:咲くらクリニックインスタグラム)

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