院長ブログ

デフレ

2021.12.07

デフレ

日本の経済が停滞して30年になるという。僕が成人したのはいわゆるバブルが崩壊するかしないかの頃。それ以来ずっとってこと。若者はすっかりおじさんになっちゃった。   20代半ばで医者になったとき先輩医師から「医者の給料はずっと上がってないよ、同じ時間働くなら他の業種の方がよっぽど給料がいいよ」と言われた。実際、労働時間は異常に長くてホント言われた通りだった。当時、時給換算で600円くらい。マック以下。   やがて開業をし、スタッフを雇うようになった。医師会から配られた推奨される看護師の標準給与を見て驚いた。ちょっと安すぎない?   スタッフの給与が低いと経営側は儲かる。だけどそんな低い給与で働けなんてとても言えない。それじゃ血の通っていないコマと一緒だ。   昔は僕のところもいいお給料じゃなかったと思う。ある日のこと。うちのよくできるスタッフが言った。「友達の勤めているクリニックは外来なのに○○万円もらえているんですって。こっちやめようかな」   そうかあ。家賃払って、車のローン払って、食べもの買って、服買って、遊びに行って、って考えたら全然足りないよね。   よし、じゃあうちは一番いい仕事をしているからみんなの給料は一番いい給料にする!と、その冬から大幅に給与を上げることにした。   もちろんみんなニコニコ。余裕のある暮らしができるようになって乗ってる車もおっきくなった。   女子が一人で自立して余裕を持って暮らせるくらいの給与を渡すのがウチの目標。   それ以来、スタッフがどんなに増えても誰一人給与を削ることなく、ずっと平均給与を上げ続けて13年。デフレなんて関係なし。企業努力。   そして今年もボーナスの季節がやってきた。   もちろん今年もどんと出す。みんなが頑張ってくれたから患者さんたくさん来たもの。   機械もたくさん買ったけれどみんなにもちゃんと出すよ。   来年もいい仕事しような。              

執筆・監修

小林 直隆

医療法人美心研 理事長/咲くらクリニック 総院長

1996年三重大学医学部卒業。東京大学形成外科等での診療を経て、2003年咲くらクリニック開設。アトピー性皮膚炎・にきび・酒さ治療、美容レーザーを専門とし、医療機器メーカー各社の講師として全国で講演活動を行う。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会ほか所属。

タグ一覧
全て表示する