院長ブログ

【皮膚科医監修】赤ら顔の原因と改善方法をわかりやすく

2025.06.05

【皮膚科医監修】赤ら顔の原因と改善方法をわかりやすく

「顔が赤くて恥ずかしい」「常にほてったように見える」といった赤ら顔の症状に悩む方は少なくありません。

これらは単なる一時的なトラブルではなく、体質や皮膚疾患が関係している場合があります

本記事では赤ら顔の主な原因や悪化を招くスキンケア方法、正しい予防と改善方法について詳しくご紹介します。

赤ら顔の主な原因

赤ら顔にはさまざまな原因があり、それぞれで適切な対策が異なります。

まずは主な4つの原因を確認し、どれに当てはまるかを確かめてみましょう。

  • 毛細血管の拡張
  • 皮膚の炎症
  • 酒さや酒さ様皮膚炎
  • 脂漏性皮膚炎

それぞれの原因について詳しくご紹介します。

毛細血管の拡張

皮膚表面にある毛細血管が拡張し、血流が過剰になることで顔が赤く見えてしまう状態です。

寒暖差や飲酒・緊張などで一時的に赤くなることもあれば、慢性的に拡張し元に戻らなくなる場合もあります

皮膚の炎症

摩擦や紫外線・乾燥などの刺激によって皮膚が炎症を起こすと、赤みが出やすくなります。

敏感肌の方にも多く見られる症状であり、スキンケア製品やコスメとの相性も関係しています。

酒さや酒さ様皮膚炎

酒さは慢性的に赤みやほてりを感じる炎症性の皮膚疾患です。

小鼻や頬を中心に赤くなり、毛細血管が浮き出たように見えます

元々酒さになりやすい方もいれば、ステロイドなど一部の薬剤を長期的に使用したことで起こる場合もあります。

脂漏性皮膚炎

皮脂分泌が多い部分を中心に、かさぶたや皮むけ・赤みが出る炎症性の皮膚疾患です。

特に皮脂量の多い額や鼻・眉間などに多く見られ、一時的に症状が治まったように見えても、再びぶり返すことがあります。

根本的な改善には生活習慣の見直しも必要となるでしょう。

赤ら顔を悪化させる注意すべきスキンケア法

良かれと思って続けている日常的なスキンケアの中には、却って赤ら顔を悪化させる習慣が隠れていることがあります。

以下に挙げた2つのパターンはもちろん、敏感になっている肌へ強い刺激を与えるような生活習慣は避けましょう。

洗浄力の強いクレンジングや洗顔料の使用

メイクや皮脂をしっかり落とそうと、洗浄力の強いオイルクレンジングを選ぶ方も多いのではないでしょうか。

肌に合った方が使う分には問題ありませんが、敏感肌や乾燥肌の方にとっては刺激が強すぎる場合があります。

肌に必要な油分までを奪ってしまい、皮膚のバリア機能が低下する原因にもなります。

また、洗顔料はしっかりと泡立てることが基本であり、ペーストをそのまま肌で擦ったり、スクラブの入った洗顔料でゴシゴシと刺激を与えたりしてはいけません。

刺激の強い化粧品やスキンケア成分の使用

アルコールや香料が多く含まれた刺激の強い化粧品は、敏感な肌へ強い刺激となり、赤ら顔を助長する場合があります。

肌に良いとされるビタミンC誘導体やピーリング成分なども、赤ら顔の症状が出ている期間は使用を避けましょう。

また、コットンでのパッティングや化粧水をパチパチと叩き込むような使い方もよくありません。

化粧水をなじませる際は手のひらに適量を出し、肌を覆うように押し当てて使いましょう。

赤ら顔の正しい対策と予防法

赤ら顔を根本から改善するには、原因を理解した上で、日常的に対策を行うことが大切です。

下記に挙げた3つの点を意識しながら生活し、それでも変化が見られない場合は医療機関にて相談しましょう。

  • 低刺激・シンプルなスキンケアの実践
  • 紫外線対策の徹底
  • 食事の見直し

低刺激・シンプルなスキンケアの実践

肌に優しい洗顔料や化粧水を使い、極力摩擦を避けたスキンケアを心掛けましょう。

成分表示がシンプルなものを選ぶほか、少量入りで安価のトライアルセットを購入し、肌に合うか確かめてから使用することもおすすめです。

紫外線対策の徹底

紫外線は毛細血管を拡張させたり、肌に炎症を起こしたりする原因となります。

紫外線量の多い夏場だけでなく、冬や曇りの日なども含めて一年を通した対策を行いましょう。

特に長時間外出する際はSPFやPA表示をチェックし、数値の高いものを選ぶことが大切です。

食事の見直し

肌の健康を保つ上では、食事として栄養素を取り入れ、内側からケアすることも大切です。

特に炎症から肌を守るためには、抗酸化作用のあるビタミンC・ビタミンE・オメガ3脂肪酸などを積極的に摂取するとよいでしょう。

ビタミンCは柑橘類や野菜類、ビタミンEはナッツ類、オメガ3脂肪酸は青魚などから摂取しやすい成分です。

一方、アルコールや脂質の高い食事・辛いものなどは血管を拡張させやすいため、できるだけ控えたいところ。

喫煙もタバコに含まれるニコチンが血管を収縮させ、毛細血管の拡張につながってしまうためよくありません。

長年の喫煙習慣がある方は、毛細血管の拡張が慢性化する前に、量を減らしたり禁煙したりといった対策を行いましょう。

まとめ

赤ら顔は体質や生活習慣、スキンケアの方法などが複合的に関係する肌トラブルです。

正しい対策で徐々に改善が見込める可能性があるため、一日でも早く対策を行いましょう。

気になる場合は皮膚科や美容皮膚科を受診し、根本的な原因を明らかにすることも大切です。


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