院長ブログ

帯状疱疹が増えているわけ。

2022.05.13

帯状疱疹が増えているわけ。

先日のブログでいま帯状疱疹が増えている、という話を書きました。

ではなぜ増えているのか。

いろいろな免疫学者の先生が説を唱えておりますが、一つをご紹介します。

「帯状疱疹が増えているその理由は人同士の接触が減ったことによる」

帯状疱疹は先日書いた通り、水痘帯状疱疹ウイルスで発症します。小さい頃にかかった水痘(水ぼうそう)のウイルスが体内に残存していて、ウイルスが再活性化することで発症します。

ウイルスは、体内の免疫というシステムで抑え込まれていますが、何らかのスイッチが入ってしまうと自分の持つ免疫で抑えられなくなり、ウイルスの活性化を招きます。

水痘は小さい頃の発症でそこから免疫がつくわけですが、ウイルスを抑え込む免疫能は何十年も経ちますと弱くなってきます。

ここからが重要で、普段、我々は人同士の接触のうちにウイルス感染が定期的に継続して起きているのです。発症に至らない程度にウイルス感染を起こしますとそこに抑え込む免疫がまた発生し、弱くなった免疫が再度ブーストされるのです。

つまり、人同士が接触することで免疫はいつの間にか強化され、病気の発症を防いでいる、ということです。

ここ2年間、コロナで人同士の接触がなくなった、ということは、、、

水痘帯状疱疹ウイルスを抑え込む免疫能がこれまでのように十分に得られなくなり、帯状疱疹を発症しやすくなっている、というわけです。

最近では世界中で謎の子供の肝炎が増加しているそうです。

コロナウイルスが原因ではないのですが他のウイルスの関与が疑われています。これも人同士の接触が減ったことによる免疫能の不備が招いた肝炎ではないか、と疑われています。

人同士の接触が減ったこの2年間、いやこれからもしばらくは減るのでしょう。そうするとまた新しい感染症の脅威に私たちはさらされるのかもしれません。

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執筆・監修

小林 直隆

医療法人美心研 理事長/咲くらクリニック 総院長

1996年三重大学医学部卒業。東京大学形成外科等での診療を経て、2003年咲くらクリニック開設。アトピー性皮膚炎・にきび・酒さ治療、美容レーザーを専門とし、医療機器メーカー各社の講師として全国で講演活動を行う。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会ほか所属。

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