掌蹠膿疱症
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掌蹠膿疱症
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に、膿をもった小さなぶつぶつ(膿疱)が繰り返しできる病気です。皮むけ、ひび割れ、かゆみや痛みを伴い、歩くことや手作業に支障が出ることがあります。当院では、水虫や湿疹と見分けたうえで、保険診療で治療しています。治療の中心は、塗り薬と、機器のある院で行う紫外線療法(光線療法)です。
こんな症状の方へ
- 手のひらや足の裏に、膿のたまったぶつぶつが次々にできる
- 小さな水ぶくれが、膿のぶつぶつに変わっていく
- 皮がむけたり、ひび割れたりして、歩くと足の裏が痛い
- よくなったり悪くなったりを、何度も繰り返している
水虫や手湿疹との違いを確認します
ぶつぶつの膿の中に細菌やカビはいないため、掌蹠膿疱症そのものが人にうつることはありません。ただし、水虫や手湿疹、かぶれなど、よく似た症状の病気との見分けが必要です。症状の場所と経過を診て、必要に応じて検査します。
皮膚以外の症状もお知らせください
胸の真ん中や鎖骨のあたりなど、骨や関節に炎症が起こり、痛むことがあります。首や腰が痛む方もいます。
また、多くの方で、喫煙や、歯周病・歯の根の炎症、扁桃炎、副鼻腔炎などが、発症や悪化に関わっています。こうした炎症は、痛みなどがなくても、歯科や耳鼻咽喉科で見つかることがあります。必要に応じて、受診をご案内します。たばこを吸い続けると治療が効きにくいことも分かっており、禁煙もお勧めしています。
歯の金属のアレルギーが関わる方もいますが、原因と決まっているわけではありません。金属を外すかどうかは、自己判断で決めず、検査で確かめてから歯科と相談してください。
塗り薬と紫外線療法で、炎症を抑えます
手のひらや足の裏は皮膚が厚く、薬がしみ込みにくいため、強めのステロイドの塗り薬を使います。ビタミンD3の塗り薬を組み合わせたり、落ち着いてきたら切り替えたりもします。
塗り薬だけで治まりにくいときは、紫外線療法を組み合わせます。紫外線療法は、機器のある安城本院と札幌院で行っています。照射のあいだの痛みやかゆみはほとんどなく、何度か繰り返して、効き方を見ていきます。
重い症状が続く場合
ひび割れで歩けない、仕事で手が使いにくいなど、生活への影響もお伝えください。塗り薬や紫外線療法で治まりにくいときは、飲み薬や注射薬(生物学的製剤)による治療もあります。どちらも、症状の重さやこれまでの治療の効き方で、使える条件が決まっています。注射薬は、日本皮膚科学会が定めた医療機関で始める治療のため、必要な方には対応する病院をご紹介します。
皮膚を保護しながら続けます
皮むけを無理にはがさず、保湿を続けながら、処方された薬の使い方を守ってください。治療期間には個人差があり、いったん落ち着いても、再び症状が出ることがあります。
こんなときは、早めに受診してください
- 市販の水虫の薬や湿疹の薬を使っても、よくならない
- 胸の真ん中や鎖骨のあたり、首や腰が痛む
- 急に痛みや膿が増えた、赤く腫れてきた
骨や関節の炎症は、年月をかけて少しずつ進むことがあるため、早めに治療を始めることが勧められています。急に痛みや膿が増えたときは、細菌の感染などが重なっていないかを診察します。
この施術の要点
| 保険適用(費用の目安) | 保険診療です(診察・検査・塗り薬・紫外線療法。条件を満たせば、飲み薬・注射薬も)。自己負担は、保険の負担割合によります |
|---|---|
| 主な症状 | 手のひら・足の裏に繰り返しできる膿疱(膿をもった小さなぶつぶつ)と水ぶくれ、赤み、皮むけ、ひび割れ、かゆみや痛み。爪の変化や、すね・ひざの発疹、胸や鎖骨の痛みを伴うこともあります |
| 主な治療 | 塗り薬(ステロイド・ビタミンD3)、紫外線療法。禁煙と、歯や扁桃などの炎症の治療(歯科・耳鼻咽喉科)もお勧めします |
| 治まりにくいとき | 飲み薬や注射薬(生物学的製剤)による治療もあります。注射薬は、日本皮膚科学会が定めた医療機関で始めるため、対応する病院をご紹介します |
| 通院の目安 | 塗り薬の効き方を見ながら通院を続けます。紫外線療法は、はじめは週1〜2回。落ち着いたら間隔をあけます |
| 受診の目安 | 市販の水虫の薬や湿疹の薬でよくならない、胸や鎖骨・首や腰が痛む、急に痛みや膿が増えた |
| 紫外線療法を受けられない方 | 皮膚がんにかかったことがある方、日光に強く反応する体質(光線過敏症)の方など |
| 診察でお伝えください | 妊娠中・授乳中の方、使っている薬(飲み薬・塗り薬・貼り薬)がある方、持病のある方、心臓ペースメーカーや植込み型除細動器など、体に植え込む電子機器を使っている方(紫外線療法は、機器によっては受けられません) |
| 受診できる院 | 安城本院・新宿南口・大阪院・札幌院(紫外線療法は安城本院・札幌院) |
診察・治療の流れ
問診
診察・検査
治療
再診
副作用・リスク
- ステロイドの塗り薬を長く使うと、塗ったところの皮膚が薄くなることがあります。手のひらや足の裏に使う強めの薬は、顔や陰部など皮膚の薄いところには塗らないでください。
- ビタミンD3の塗り薬では、塗ったところに刺激感やかゆみ、赤みが出ることがあります。決められた量より多く塗ると、血液中のカルシウムが高くなることがあります。
- 紫外線療法では、照射したところに、日焼けのような赤みやヒリヒリ感が出ることがあります。水ぶくれややけどになったり、黒ずみ(色素沈着)が残ったりすることもあります。当てた回数が増えるほど、しわなどの皮膚の老化や、皮膚がんのおそれが高まります。
- 紫外線が目に入ると、目の痛みや炎症(角膜炎・結膜炎)を起こし、視力が落ちたり失明したりするおそれがあります。照射中は保護めがねを外さないでください。
- 飲み薬や注射薬は、薬ごとに副作用や必要な検査が違います。注射薬(生物学的製剤)では、結核などの感染症に注意が必要で、始める前に、紹介先の医療機関で胸の画像検査や血液検査を行います。
- 照射したところが強く赤くなったり、水ぶくれができたりしたときは、次の照射を待たずに、治療を受けた院へご連絡ください。薬ごとの注意は、処方のときにご説明します。