診療案内

円形脱毛症・全頭脱毛症

対応状況
  • 安城本院
  • 新宿南口
  • 大阪院
  • 札幌院

円形脱毛症・全頭脱毛症

円形脱毛症は、髪をつくる毛根に免疫の反応が起こり、髪が抜ける病気です。脱毛斑が1つだけのこともあれば、頭全体が抜ける全頭脱毛症や、眉毛や体の毛まで抜けることもあります。当院では、脱毛の範囲や進み方、年齢を診て、主に保険診療で治療しています。

こんな症状の方へ

  • 円い形の脱毛に気づいた
  • 子どもの髪が、円く抜けている
  • 治療を続けても、なかなか生えてこない

ストレスだけで説明できる病気ではありません

疲れやかぜ、出産、ストレスなどがきっかけになることもありますが、はっきりしたきっかけがないことも多い病気です。甲状腺の病気などを合併することがあるため、必要に応じて血液検査を行います。

診察では、脱毛の範囲や広がり方に加えて、眉毛や体の毛、爪も診ます。頭皮のかびの感染(頭部白癬)や、ほかの脱毛症とも見分けます。

脱毛斑が少ないうちは、塗り薬で治療します

脱毛斑が1つか数個で、抜け始めてから1年たっていないときは、様子をみる選択もあります。自然に生えてくることも多い一方で、広がることもあるため、経過を診ます。治療をする場合は、ステロイドの塗り薬が基本で、カルプロニウム塩化物(フロジン)という塗り薬を合わせることもあります。

塗り薬で生えにくいときは、機器のある院で紫外線療法も行います

脱毛した所に、治療用の紫外線を当てる治療で、光線療法とも呼ばれます。エキシマレーザーやエキシマライト、ナローバンドUVBという機器を使います。週1〜2回ほど通っていただき、赤みの出方を見ながら、当てる量を調整します。照射の間があくと、効果が出にくくなります。

半年〜1年ほどで効果を確かめ、続けるか、ほかの治療に切り替えるかを決めます。紫外線療法は、機器のある安城本院と札幌院で行っています。

広い範囲の脱毛には、注射や飲み薬を使うこともあります

塗り薬で効果が不十分なときは、脱毛した所に、ステロイドを注射することもあります。注射には痛みがあり、1回に注射できる量にも限りがあります。お子さまには、原則として行いません。

塗り薬や注射で効果が不十分で、急に広い範囲が抜けてきた大人には、ステロイドの飲み薬を短い期間使うことがあります。やめると再び抜けやすく、副作用もあるため、使うかは慎重に決めます。

頭の半分以上が抜けたまま、半年ほど生えてこない場合は、JAK阻害薬という飲み薬も保険で使えます。年齢(12歳以上)などの条件があります。病気を治しきる薬ではなく、やめると再び抜けることがあります。

発毛には時間がかかり、生えてきても再発することがあります。どの治療にするかは、続けやすさも含めて一緒に決めます。ウィッグ(かつら)を使いながら、治療を続けることもできます。見た目や生活で困っていることも、お聞かせください。

治りにくい場合の局所免疫療法

広い範囲の脱毛が長く続くときは、局所免疫療法を行うことがあります。SADBEという薬を脱毛した所に塗り、わざと軽いかぶれを起こして、発毛を促す治療です。SADBEは国内では承認されていない薬で、この治療には保険が使えません。くわしくは、下の「国内で承認されていない薬について」をご覧ください。

はじめに濃い液を1回塗り、2〜3週間後から、薄い液を1〜2週間に1回塗ります。液の濃さは、かゆみの出方を見て調整し、生えてきてからも3〜4週間に1回ほど続けます。塗れば必ず生えるわけではなく、生えてきても、再び抜けることが少なくありません。かぶれが強く出ることもあります。

こんなときは、早めに受診してください

  • 脱毛が、短いあいだに次々と広がっている
  • 眉毛やまつ毛、体の毛も抜けてきた
  • 頭皮に、赤みやかゆみ、ふけが強く出ている

赤みやふけが強いときは、かびの感染など、円形脱毛症ではない病気のこともあります。

この施術の要点

保険適用(費用の目安)診察・検査、塗り薬、紫外線療法は保険診療です。ステロイドの注射と飲み薬は、塗り薬で効果が不十分な、広い範囲の脱毛に保険で使えます。JAK阻害薬も、条件を満たせば保険で使えます。自己負担は、保険の負担割合によります。局所免疫療法(SADBE)には、保険が使えません
主な症状円形や楕円形の脱毛。頭全体(全頭脱毛症)や、眉毛・まつ毛・体の毛まで抜けることもあります
主な治療塗り薬(ステロイド・カルプロニウム塩化物)、紫外線療法。塗り薬で効果が不十分な、広い範囲の脱毛には、ステロイドの注射と飲み薬、JAK阻害薬。局所免疫療法(SADBE・国内未承認)
通院の目安紫外線療法は週1〜2回、ステロイドの注射は4〜6週に1回ほど、局所免疫療法は1〜2週間に1回ほど。紫外線療法は半年〜1年、JAK阻害薬は半年ほどで効果を見直します
受診の目安脱毛が短いあいだに次々と広がっている、眉毛やまつ毛も抜けてきた、頭皮の赤みやふけが強い
紫外線療法を受けられない方皮膚がんにかかったことがある方、放射線治療やヒ素の治療を受けたことがある方、日光に強く反応する体質(光線過敏症)の方など
診察でお伝えください妊娠中・授乳中の方、使っている薬(飲み薬・塗り薬・貼り薬)や持病がある方、アトピー性皮膚炎のある方、結核やB型肝炎にかかったことがある方、心臓ペースメーカーや植込み型除細動器など、体に植え込む電子機器を使っている方(紫外線療法は、機器によっては受けられません)
受診できる院安城本院・新宿南口・大阪院・札幌院(紫外線療法は安城本院・札幌院)

診察・治療の流れ

01

問診

気づいた時期と広がり方、これまでの治療、持病をうかがいます。
02

診察・検査

脱毛した所と毛の状態を診ます。必要なときは、血液検査も行います。
03

治療

範囲や年齢に合わせて方法を決め、薬の使い方と注意点をお伝えします。
04

再診

生え方と副作用を診て、治療を続けるか、切り替えるかを決めます。

初診のご予約

ご希望の診療科目・担当医師・診療時間をご指定の上ご予約ください。

副作用・リスク

  • ステロイドの塗り薬では、ニキビや毛穴の炎症が出ることがあります。長く使うと、皮膚が薄くなる、血管が浮き出るといった変化が起こることがあります。
  • ステロイドの注射では、注射の痛みや出血、注射した所がへこむ(皮膚の萎縮)ことがあります。長く続ける場合は、骨粗しょう症や緑内障にも気をつけます。頭皮への注射で、目の血管がつまり、見えにくくなったり、失明したりしたという報告があります。
  • ステロイドの飲み薬では、顔が丸くなる、ニキビ、胃の不調、血糖の上昇、月経不順、骨粗しょう症、緑内障などに注意が必要です。
  • カルプロニウム塩化物の塗り薬では、塗った所の赤み・かゆみ・ヒリヒリ感や汗が出ることがあります。塗ったすぐあとに、全身に汗が出て、寒気や吐き気が出ることがあります。そのときは使うのをやめて、水で洗い流してください。お風呂あがりに塗ると、副作用が強く出やすくなります。
  • 紫外線療法では、日焼けのような赤みやヒリヒリ感、水ぶくれが出たり、照射した所が黒っぽくなったり(色素沈着)することがあります。照射を長く続けると、皮膚がんが増えるおそれがあります。目に当たると、視力が落ちたり、失明したりすることがあるため、照射中は目を守るめがねを着けます。
  • JAK阻害薬では、帯状疱疹や肺炎などの感染症(重くなることがあります)、血液の成分の減少が報告されています。血栓のリスクが増える可能性があります。免疫を監視する働きが抑えられることなどにより、悪性腫瘍(がん)のリスクが懸念される可能性があります。始める前に、結核やB型肝炎などの検査を行います。妊娠中や、妊娠の可能性がある方は使えません。
  • 局所免疫療法(SADBE)では、強いかぶれやかゆみ、水ぶくれ、リンパ節の腫れ、頭痛やだるさ、じんましん、色が抜ける・濃くなるなどが起こることがあります。アトピー性皮膚炎のある方は、湿疹が悪くなることがあります。
  • 発熱やせき、痛みを伴う水ぶくれ、広がるかぶれなどが出たときは、次の予約を待たずに、治療を受けた院へご連絡ください。注射のあと、急に目が見えにくくなったときは、すぐに医療機関を受診してください。JAK阻害薬を飲んでいて、息苦しさや胸の痛み、片方の脚の腫れや痛みが出たときは、すぐに医療機関を受診してください。薬ごとの注意事項は、処方のときにご説明します。

FAQ

国内で承認されていない薬について

未承認であること:スクアリン酸ジブチルエステル(SADBE)は、国内で医薬品として承認されていない物質です。

入手経路:当院の医師の判断のもと、個人輸入しています。個人輸入については、厚生労働省の「個人輸入において注意すべき医薬品等について」をご覧ください。

国内の承認品:同じ成分で、国内で承認された医薬品はありません。円形脱毛症には、成分の異なる薬が承認されています。

海外での状況:米国FDAでも、医薬品としては承認されていません。

救済制度:万一重い副作用が起きた場合も、医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。

監修

小林 直隆

医療法人美心研 理事長/咲くらクリニック 総院長

略歴を見る略歴を閉じる

1996年三重大学医学部卒業。東京大学形成外科等での診療を経て、2003年咲くらクリニック開設。アトピー性皮膚炎・にきび・酒さ治療、美容レーザーを専門とし、医療機器メーカー各社の講師として全国で講演活動を行う。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会ほか所属。