診療案内

線状皮膚炎(やけど虫皮膚炎)

対応状況
  • 安城本院
  • 新宿南口
  • 大阪院
  • 札幌院

線状皮膚炎(やけど虫皮膚炎)

線状皮膚炎は、アオバアリガタハネカクシ(やけど虫とも呼ばれる虫)の体液が皮膚について起こる、やけどのような皮膚炎です。虫に気づかないまま払っていることも多く、身に覚えのないただれに驚いて、受診される方もいます。当院では、皮膚炎の形と出ている場所から線状皮膚炎かどうかを見きわめ、保険診療で治療します。

こんな症状の方へ

  • 何かに触った覚えも、やけどをした覚えもないのに、皮膚がヒリヒリと赤くなってきた
  • 首や顔、腕に、線を引いたような赤みが出ている
  • 虫に刺された跡だと思っていたら、水ぶくれになってきた
  • 夜に自転車に乗ったり、明かりの下で小さな虫を払ったりした翌日から、症状が出た

原因は、アリに似た小さな虫の体液です

アオバアリガタハネカクシは、体長6〜7mmほどの細長い虫です。頭とおしりの先が黒く、短い羽は青緑色で、そのほかはオレンジ色です。田んぼや畑、川原などの湿った草地にすみ、4〜10月ごろの夜に、明かりに飛んできます。窓から家の中に入ってくることもあります。

虫に刺された跡のように見えますが、実際は、虫の体液に触れて起こる皮膚炎です。体液にはペデリンという毒が含まれていて、肌にとまった虫を払ったり、たたいてつぶしたりしたときに、皮膚につきます。払った手の動きに沿って体液がのびるため、線を引いたような形になります。ただ、肌の上でつぶした場合などは、線の形にならないこともあります。

水ぶくれを起こすカミキリモドキという別の虫も、やけど虫と呼ばれます。

初期症状と、その後の経過

体液がついてすぐではなく、多くは1〜2日たってから、赤みと、ヒリヒリした痛みやかゆみが出てきます。赤みの上には水ぶくれや、膿をもった小さなぶつぶつができ、やがてかさぶたになって、皮がむけていきます。首や顔、腕など、服から出ているところに多く出ます。虫が目に飛び込んだり、体液が目に入ったりすると、目が赤く腫れて、強く痛むことがあります。

皮膚炎の形と場所を診て、ステロイドの塗り薬で治療します

線状皮膚炎は、ほかのかぶれや帯状疱疹などと似ていることがあります。診察では、皮膚炎の形と、出ている場所を診ます。顔だけでは見分けにくいときも、腕などに出た皮膚炎の形が手がかりになります。ここ数日の夜の外出や、明かりの下で虫を払った覚えがないかも、うかがいます。症状が出始めたころの写真があれば、見せてください。

治療では、ステロイドの塗り薬で炎症を抑えます。薬の強さは、炎症の強さと出ている場所(顔や目のまわりなど)に合わせて選びます。ただれたところに細菌の感染が重なっているときは、抗菌薬の塗り薬を合わせて使うことがあります。ステロイドの塗り薬は、赤みやただれが落ち着いたら、塗るのをやめます。

体液がついたときの手当てと、受診の目安

虫が肌にとまっていたら、つぶさずに、息で吹き飛ばすか、紙などでそっと払ってください。体液がついたと思ったら、すぐに石けんを使って水でよく洗い流してください。体液のついた手で目や顔をさわると、そこにも皮膚炎が出ることがあります。

赤みが軽いだけなら、2日ほどで引くこともあります。次のようなときは、受診してください。

  • 水ぶくれや、ただれができている
  • 広い範囲に出ている
  • 痛みやかゆみが強い
  • 熱がある
  • 赤みや痛みが、なかなか引かない
  • 顔や、目のまわりに出ている

目に入ったときは、すぐに水でよく洗い、眼科を受診してください。

防ぐには、明かりをつける前に窓を閉めます

明かりに集まる虫なので、網戸も、破れやすき間のないものを使ってください。夜に田んぼや草むらの近くで過ごすときは、長袖を着て、肌を出さないようにしましょう。

この施術の要点

費用の目安保険診療(自己負担は、保険の負担割合によります)
主な症状線を引いたような赤み、ヒリヒリした痛み、水ぶくれ。首や顔、腕に多く出ます
原因アオバアリガタハネカクシという虫の体液。成虫は4〜10月ごろ、夜に明かりに飛んできます
主な治療ステロイドの塗り薬(強さは、炎症の強さと場所で選びます)。ただれに細菌の感染が重なったときは、抗菌薬の塗り薬を合わせることもあります
経過の目安水ぶくれができた場合、乾いて皮がむけるまで1週間ほど。範囲が広い・ただれが深いときは、もっと長くかかることがあります。治ったあと、茶色いしみが残ることがあります
受診の目安水ぶくれやただれがある、範囲が広い、痛みやかゆみが強い、熱がある、顔や目のまわりに出ている
受診できる院安城本院・新宿南口・大阪院・札幌院

診察・治療の流れ

01

問診

いつから、どこに症状が出たか、使った薬をうかがいます。
02

診察

皮膚炎の形と出ている場所を診て、線状皮膚炎かどうかを見きわめます。
03

治療

塗り薬を出し、塗る場所と塗り方をお伝えします。
04

再診

必要なときは、赤みやただれの引き方を診て、薬を続けるかやめるかを決めます。

初診のご予約

ご希望の診療科目・担当医師・診療時間をご指定の上ご予約ください。

副作用・リスク

  • ステロイドの塗り薬で、刺激感やかぶれ、にきびのようなぶつぶつが出たり、塗ったところに細菌やカビなどによる皮膚の感染症(毛穴の炎症など)が起こったりすることがあります。
  • ステロイドの塗り薬を長く塗り続けると、皮膚が薄くなったり、細い血管が浮き出て見えたりすることがあります。
  • ステロイドの塗り薬をまぶたに塗ると、眼圧が上がったり、緑内障や白内障が起こったりするおそれがあります。目のまわりには、医師がお伝えした薬と量だけを使ってください。
  • 抗菌薬の塗り薬で、かぶれ(かゆみ・赤み・腫れ・水ぶくれなど)や、塗ったところの痛み・刺激感が出ることがあります。
  • 塗っていて、かえって赤みやかゆみが強くなったときは、使うのをやめて、処方を受けた院へご連絡ください。妊娠中の方や、ほかに使っている薬がある方は、診察のときにお知らせください。

FAQ

監修

小林 直隆

医療法人美心研 理事長/咲くらクリニック 総院長

略歴を見る略歴を閉じる

1996年三重大学医学部卒業。東京大学形成外科等での診療を経て、2003年咲くらクリニック開設。アトピー性皮膚炎・にきび・酒さ治療、美容レーザーを専門とし、医療機器メーカー各社の講師として全国で講演活動を行う。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会ほか所属。