診療案内

色素性痒疹

対応状況
  • 安城本院
  • 新宿南口
  • 大阪院
  • 札幌院

色素性痒疹

色素性痒疹(しきそせいようしん)は、かゆみの強い赤いぶつぶつがくり返し出て、網目のような茶色い跡を残す皮膚の病気です。見た目が湿疹に似ていて、ステロイドの塗り薬を使ってもよくならずに、受診される方もいます。当院では、発疹の形と最近の食事の変化から診断し、保険診療で治療します。

こんな症状の方へ

  • 背中や胸、首に、かゆい赤いぶつぶつが急に出てきた
  • 湿疹やあせもだと思って塗り薬を使っているのに、よくならない
  • 糖質を控えるダイエットや、食事を減らしたあとから出てきた
  • かゆみがおさまったあとに、網目のような茶色い跡が残っている

赤みが数日で引いても、網目のような跡が残ります

ぶつぶつは背中や胸、首のまわりに出やすく、小さな水ぶくれができることもあります。赤みは数日で引きますが、引いたところが茶色くなり、網目のような模様に見えます。同じところに何度もくり返し出てくるのも、この病気の特徴です。春から夏にかけて多く、10代から20代の女性によくみられますが、男性やほかの年代の方にも起こります。

食事の制限による「ケトーシス」が、きっかけになることがあります

病名に「痒疹(ようしん)」とついていますが、ほかの痒疹とは成り立ちが違うと考えられています。原因は、まだはっきりしていません。よく知られたきっかけは、体の中でケトン体が増える「ケトーシス」です。ケトン体は、糖質が足りないときに、体が脂肪を分解してエネルギーに変えるとできる物質です。

ケトーシスは、糖質を控えるダイエットや、食事を抜いたり減らしたりしたときに起こりやすくなります。長く激しい運動や、糖尿病で血糖のコントロールが悪いときにも起こります。汗や、衣類でこすれる刺激で、ぶつぶつが悪くなることもあります。ただ、はっきりしたきっかけが見つからない方も少なくありません。

発疹の形を診て、最近の食事もうかがいます

診察では、ぶつぶつの形と並び方、網目のような跡、出ている場所を診て、湿疹やかぶれ、じんましんなどと見分けます。最近の食事や体重の変化、運動、糖尿病があるかどうか、これまでに使った薬もうかがいます。赤いぶつぶつは数日で引くこともあるため、出ていたときの写真があれば見せてください。

飲み薬と、食事の見直しで治療します

色素性痒疹には、ステロイドの塗り薬があまり効かないことが知られています。当院では、主にミノサイクリンという抗菌薬の飲み薬で治療します。ミノサイクリンを色素性痒疹に使うのは、国が承認した使い方に入りません。くわしくは、下の「ミノサイクリンの飲み薬と、国の承認について」をご覧ください。

食事の制限がきっかけのときは、糖質を控える食事や食事を抜くことを、いったんやめていただきます。ご飯やパンなども含めて、食事をきちんととるようにしてください。糖尿病などの治療で食事の指導を受けている方は、自分で食事を変えずに、主治医にご相談ください。

受診の目安

塗り薬でよくならないときや、次のようなときは、早めに受診してください。

  • かゆみで夜中に目が覚める
  • 赤いぶつぶつが、何度もくり返し出てくる
  • 茶色い跡が、背中や胸に広がってきた

糖尿病の治療中に出てきたときは、血糖の状態が関わっていることもあります。糖尿病の主治医にもお伝えください。

この施術の要点

費用の目安保険診療(自己負担は、保険の負担割合によります)
主な症状背中・胸・首の、かゆみの強い赤いぶつぶつ。おさまったあとに、網目のような茶色い跡が残ります
主なきっかけ糖質を控えるダイエット、食事を抜く・減らす、長く激しい運動、糖尿病など。きっかけがはっきりしないこともあります
主な治療抗菌薬のミノサイクリンの飲み薬(色素性痒疹に使うのは、国が承認した使い方に入りません)と、食事の見直し
通院の目安決まった回数はありません。再診で、ぶつぶつの出方と副作用を診て、飲み薬を続ける期間を決めます
受診の目安塗り薬でよくならない、かゆみで眠れない、何度もくり返し出てくる
診察でお伝えくださいミノサイクリンなどの抗菌薬でアレルギーを起こしたことがある方、妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方、腎臓や肝臓の病気がある方、糖尿病の治療中の方、薬を飲み込みにくい方、ほかに飲んでいる薬やサプリメント(ピル・鉄剤・胃薬など)がある方
受診できる院安城本院・新宿南口・大阪院・札幌院

診察・治療の流れ

01

問診

いつから、どこにぶつぶつが出たかをうかがいます。お薬手帳と、使っている塗り薬をお持ちください。
02

診察

発疹を診て、色素性痒疹かどうかを判断します。
03

治療

飲み薬を出し、飲み方と副作用、食事のとり方をお伝えします。
04

再診

新しいぶつぶつや副作用が出ていないかを診て、飲み薬を続けるかやめるかを決めます。

初診のご予約

ご希望の診療科目・担当医師・診療時間をご指定の上ご予約ください。

副作用・リスク

  • ミノサイクリンの飲み薬で、めまいやふらつき、吐き気、食欲がない、おなかが痛いといった症状が出ることがあります。めまいが出ることがあるため、飲んでいる間は、車の運転や高い所での作業を控えてください。
  • ミノサイクリンを飲んでいる間は、日光で皮膚が赤くなりやすくなることがあります。また、長く飲み続けると、病気の跡とは別に、皮膚や爪、口の中などが黒っぽく色づくことがあります。
  • アナフィラキシー、重い皮膚の症状、肝臓の障害、血液の異常、肺の炎症(間質性肺炎)、発熱や関節の痛みを伴う全身の症状(ループス様症候群)など、重い副作用が起こることがあります。
  • お子さま(特に8歳未満)は、歯の色が変わったり、骨の育ちに一時的に影響したりすることがあるため、ほかの薬が使えないときや効かないときに限って、使うかどうかを考えます。妊娠中・妊娠の可能性がある方は、おなかの赤ちゃんの歯や骨に影響することがあるため、使うかどうかを慎重に判断します。
  • ミノサイクリンは抗菌薬なので、長く飲むと、薬の効きにくい菌(耐性菌)が出ることがあります。飲む期間は、必要な間にとどめます。
  • 薬は多めの水で飲み、寝る直前に飲むのは避けてください。息苦しさや、顔・のどの腫れが出たときは、飲むのをやめて、すぐに救急を受診してください。発疹と発熱、皮膚や白目が黄色くなる、強い頭痛や吐き気、ものが二重に見えるといった症状が出たときは、飲むのをやめて、処方を受けた院へご連絡ください。ひどい下痢や、血の混じった便が出たときも、飲むのをやめて、ご連絡ください。授乳中の方や、ほかに飲んでいる薬がある方は、診察のときにお知らせください。

FAQ

ミノサイクリンの飲み薬と、国の承認について

承認外の使い方であること:ミノサイクリンは国内で承認された医薬品ですが、色素性痒疹の治療への使用は承認されていません。

入手経路:国内の正規の流通経路で購入しています。

国内の承認品:ミノサイクリンは、細菌による皮膚の感染症などの治療に承認されています。

海外での状況:米国でも、色素性痒疹の治療を目的とした承認は確認できません。

救済制度:承認外の使い方のため、万一重い副作用が起きた場合も、救済制度の対象にならない場合があります。

監修

小林 直隆

医療法人美心研 理事長/咲くらクリニック 総院長

略歴を見る略歴を閉じる

1996年三重大学医学部卒業。東京大学形成外科等での診療を経て、2003年咲くらクリニック開設。アトピー性皮膚炎・にきび・酒さ治療、美容レーザーを専門とし、医療機器メーカー各社の講師として全国で講演活動を行う。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会ほか所属。